EC担当者のキミ!今すぐリスティング広告はやめなさい!【失敗する5つの事例】

リスティング広告失敗事例

ECサイトを運営している多くの企業はリスティング広告を活用しています。広告全般において最も効果が出やすいと言われているのが、このリスティング広告なのです。

リスティング広告とは、検索連動型広告とも呼ばれ、検索エンジンの検索結果画面に表示される、検索クエリに連動したテキスト型の広告のことです。

企業がリスティング広告を真っ先に導入する理由は、Googleのブラックボックス化されたSEOアルゴリズムに闇雲に施策しても効果がでない可能性があるSEO対策に比べて、リスティング広告は広告費さえ出せば確実にサイトが検索結果に表示され集客率はアップするからです。

また、広告出稿だけならSEO対策のように専門的な知識を学ぶ必要もなく、EC担当者が今日からでもすぐに始められるため、これはもう活用しない手はありません。しかしながら、リスティング広告は下記のいくつかのポイントを抑えないまま「やったれ根性」で広告を掲載しても、ただ赤字を垂れ流してしまう可能性があるので注意が必要です。

ここでは、弊社が今まで培った多くのリスティング広告運用経験を元に、実際にあった「リスティング広告出稿前に必ず確認するべき5つの失敗事例」をご紹介していきます。

リスティング広告と相性が悪い商品は失敗しやすい

リスティング広告を始めるにあたって、真っ先に確認するべきなのは「あなたがこれから何を販売するのか?」です。これ1つにするべき施策の答えがすべて入っています。

そのりゆうは 、リスティング広告は最も結果の出やすい言われる一方、 相性が悪い商品にリスティング広告をかけ合わせてもまったく効果が出ない(もしくは、ほとんど効果がない)場合があるからです。また、ECサイト運営において正しいリスティング広告の基本的な考え方を知っておかなければ、集客~ゴール戦略までのプロセスが不明瞭になり、「なんとなく売れているかも」感でECサイトを運営してしまうことになります。(これは非常に危険です!)

以下では、リスティング広告と相性が悪い商材事例を5つご紹介します。

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1.他社が同じ商品は扱っていて価格優位性がない商品

Amazon、楽天などのモール型出店プラットホームや価格.comなど同一商品の価格比較は簡単にできるようになった現代では、 他社も扱っている商品の広告出稿は広告を出して売上が上がっても、赤字転落する可能性が非常に高いです。

価格比較

メーカーから販売価格の条件が決められている場合は、粗利率が高いためにリスティング広告運用をしても利益が残る可能性はありますが、どちらにしても最終的には価格勝負一本になってしまいがちです。

もし競合との差別化を意識するのであれば、価格優位性以外のストアやショップ運営者の信頼構築のためにブランディングが必要になってきますが、これもまた大手企業と扱っている商材が被っている場合は勝つことはほぼ不可能でしょう。

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2.売値が安価な商品・利益が小さい商品

単純にクリック単価が20円として、一般的なECサイトとして平均CVRを1%とすると、1件の受注を獲得するためには最低2000円必要になります。(これは競合が比較的少ないマーケットで、上手くいっている数値で考えた例です)

CPA(Cost Per Action)が3000円~5000円のマーケットでは、リピートが期待できる商品であれば、数カ月後に黒字転換するため3000円など安価な売値で販売できますが、リピートが期待できない商品であれば、最低10000円程度の販売価格に設定しておきたいところです。

自社サイトにおいて販売価格が3000円を下回るような商品は、受注までの労力の割に利益が出にくく資金的な体力も必要になるためオススメできません。販売価格が低い商品はモール型出店向きです。

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3.世の中にキーワード認知されていない新しい商品

最新テクノロジー分野や専門性の高い機能性を持った新たな商品やサービスは、ユーザーがなんと検索していいか分からなかったり、そもそも市場に認知されていないために、検索キーワードに対して広告表示(検索連動型広告)するリスティング広告とは非常に相性が悪いです。

世の中に新たな認知を求めて販売を開始する場合は、Makuakeなどの最新商材、珍しい商材を求めている見込み顧客が多くいるクラウドファウンディングプラットホームと相性が良いでしょう。また、メディアのネタになる商品になりうるのであれば、テレビ局や雑誌担当者などネタを探している担当者と繋がりを持ったり、お問い合わせから連絡を取ってみるのも効果的です。

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4.異なるカテゴリ商材を扱う総合通販モデル

ECサイトには、主に1つの商品に注力して大量に販売する「単品通販モデル」と複数の商品を1店舗に多く並べて販売する「総合通販モデル」があります。

単品通販VS総合通販

当然のことながら、単品通販モデルの場合、取り扱う商材が決まっているので、リスティング広告のキーワード選定も決めやすく運用も手軽になります。一方、総合通販モデルの場合、取り扱いジャンルが決まっていればある程度効果は出るものの、例としてファッション系の総合通販モデルを取り扱っている場合、タンクトップ、Tシャツ、ズボンなど販売する小カテゴリが分かれてきてしまうショップの場合、リスティング広告を設定したとしても設定が枝分かれし煩雑化します。

小カテゴリが異なる場合は、モール型集客・ブランディングから自社サイトECへの誘導が最も理想的です。

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5.ニーズ型商品

ウォンツ(Want)型商品にくらべて、ニーズ(Need)商品はリスティング広告へ向いていません。具体的に言うと、食品・ファッション系・家具商材はニーズ型商品に該当するため、リスティング広告には不向きです。

ウォンツ型商品とは、「何か美味しいフルーツが食べたい」など個人主観に該当する商品。ニーズ型商品とは「(喉が渇いたから)水が飲みたい」など、生活において必要となる商材のこと。

考えてみれば簡単ですが「何か美味しいフルーツが食べたい」と考えた時に、特定のフルーツ(「青森産いちご」など)でない限りは、一般ユーザーは複数の商品が置いてあるモールなどで自身の潜在的な気持ちとマッチするフルーツを検索することが多いです。

特に、食品は一時的な気分によって購買意欲の切り替わりがあったり、家具商材であれば机は机でも特定の色やデザインなどが見込み顧客側で決まっていないことが多いので、「(いちごが)すぐ届かないし、コンビニのでいっか」「もっと気に入るデザインの家具を見つけたら、そっちを購入しよう」など気持ちの離脱が大きいのが特徴です。気持ちの離脱は、ページの離脱です。

リスティング広告導入前まとめ

リスティング広告は、見込み顧客が求めているものを明確に想定しやすいがために、結果が出やすい広告であることは間違いありません。しかし、商材によってはリスティング広告を出しても効果が出にくい商材もあるので注意が必要です。

ただし、間違ってほしくないのは「広告も使いよう」ということ。実は、広告と相性が悪い商材を扱っていたとしても、やり方によっては大きな売上を残すことができるリスティング広告の運用方法も存在します。中小企業・ベンチャー企業が集客フェーズからEC市場で上位3%の売上高を上げ、マーケットにおいて圧倒的な存在感を示していくためには方法は2つしかありません。(この2つから逸脱した瞬間、EC市場での生き残りが難しくなります)

以下で、その2つの中小企業戦略を解説しているので是非ご覧ください。

「俺だけ生き残る…」年商10億円以下のためのEC販売戦略

 

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