「後払い決済」「コンビニ後払い」という言葉が急速的に普及してきた昨今、EC事業者にとって「後払い決済」サービスを取り入れない選択肢はないであろう。本日はEC事業者が後払い決済サービスを導入する上で、各後払い企業サービスの比較や導入するメリット・デメリットなどを解説する。

NP後払い

(参照元:NP後払い)

「後払い決済」とは

後払いとはその名の通り、注文完了後さきに商品を送った後、後払い決済サービス企業から代わりに送付される請求書を元にコンビニなどで支払いをする決済手段。未回収リスク保証型なので、商品を送っても代金が支払われないといった場合でも安心。代わりに請求事務を行ってくれます。現状では後払い決済の与信審査通過率は10人中8~9人といったところ(弊社調べ)。購入者側の与信に一見問題なくても、一定数は降ろされている感覚だ。

後払いサービス比較表

「後払いサービス」を提供する企業のうち、実績や信頼があるサービスのみ厳選して各種項目について下記テーブルにまとめた。各サービスの詳細は後述する。

NP後払い

後払い決済サービス「NP後払い」
  • 手数料:2.9%~5%
  • 月額費用:0円~48000円(税別)
  • 請求書発行手数料:190円/1取引ごと
  • 支払い回数サイクル:毎週、月1回、月2回から選択(締め日:お支払い日の前週金曜日)

株式会社ネットプロテクションズ (Net Protections,Inc.)が運営する累計利用者数1億人、年間流通総額は1400億円を突破する業界シェアNo.1を誇る後払い決済サービスの最大手「NP後払い」です。
NP後払い料金表
NP後払い

後払い.com

後払い決済サービス「後払い.com」
  • 手数料:2.8%~4.8%
  • 月額費用:0円~48600円(税込)
  • 請求書発行手数料:172円(税込)/同梱の場合、91円(税込)
  • 決済上限額:なし
  • 支払い回数サイクル:毎週、月1回(末締め)、月2回(15日締め、末締め)から選択

株式会社キャッチボールが運営する18000店舗以上の導入実績がある「後払い.com」。システム連携しているサービスも豊富。

後払い.com

ニッセンコレクト@払い

後払い決済サービス「後払いニッセン」

株式会社ニッセンが運営する後払い決済サービス「@払いニッセン

  • 手数料:2.7%~4.7%
  • 月額費用:0円~45700円(税別)
  • 請求書発行手数料:83円~185円(税別)
  • 支払い回数サイクル:月1回・月2回・毎週の3パターンから選択@払いニッセン料金体系

ニッセンコレクト@払い

アトディーネ

後払い決済サービス「アトディーネ」

JACCSグループが運営する後払い決済サービス「アトディーネ

  • 手数料:2.9%~5.0%
  • 月額費用:0円~45000円(税別)
  • 請求書発行手数料:150円~190円(税別)
  • 決済上限:50000円(税別)
  • 支払いサイクル:月1回、月2回、月3回
アトディーネの料金体系

連携システムが限られているので、事前に連携カートを確認しておくことを推奨。

アトディーネ

後払い決済サービス「Paid」

株式会社ラクーンが運営する後払い決済サービス「Paid」。BtoB卸サイト「スーパデリバリー」や受発注管理サービス「COREC」などを運営しており、EC事業者にも馴染み深い企業のサービス。

  • 手数料:1.9%~3.0%
  • 月額費用:0円
  • 入金サイクル:毎月20日締め翌月25日払い、または、毎月末締め翌々月5日払い
  • 利用限度額:~1,000万円まで
後払い決済サービスPaid料金表

なんといっても、初期費用、月額費用がかからないのが魅力。取引金額の1.9%~3.0%と手数料も安く、クレジットカードなども発行しているJACCSグループだからできる与信審査1分程度の審査スピードも魅力。ただし、支払いサイクルとしては締め日から支払いまでの期間が長いので、小売業を営む事業者にとってはキャッシュフローを悪化する原因になる可能性もある。

Paid

「後払い決済」の注意点と導入タイミングは?

後払い決済を導入する注意点としては、「運営している通販カートシステムが後払い決済サービスと連携しているか?」ということは大前提として調べておきたい最重要項目だ。通常、後払い決済サービスは、注文後に後払い管理ページへ顧客情報を手動入力して登録し、数分で与信審査が行われ、与信審査が降りれば出荷OKということになる。ただ、聞いてわかると思うが、この与信審査のための顧客情報入力を手動でやるのは作業効率が悪すぎる。

そこで、後払い決済サービスにはあらゆる通販カートシステムとの連携により、後払い決済での注文後は自動で与信審査を行ってくれるシステムがあるので非常に便利だ。カラーミー、EC CUBE、Makeshopなど総合ネットショップカート始め、TEMPOSTAR、ネクストエンジンなど受注管理システムとも連携が可能だったりする。一部の物流代行サービスにおいてはこの後払い決済の与信審査が終わった後、自動的に出荷対応までプロセスを進めてくれるサービスもあるので、バックヤード業務を完全自動効率化させることもできオススメだ。

なお、EC研究所で主に取り上げている「単品通販型モデル」においては、主に以下のような通販カートシステムが利用されるがいずれも後払い決済が可能だ。

【厳選4選】単品通販ショッピングカート比較

ドライテストのためのカートとして+αで紹介した「WooCommerce」にいたっては、連携できる国産システムが非常に少なく、後払い決済サービスは導入できても自動作業効率化が難しいため、ドライテスト後に一定売上以上に安定してきたら、即時単品通販専用のカートシステムへと移行することを強くオススメする。後払い決済導入に関しても、未だクレジットカード決済が主流なので、単品通販カートに移行するタイミングで導入を検討すると良いであろう。

後払い決済については、当然のことながら扱う商材によって利用率は異なる。比較的「高額な商材」「女性用商材」の場合は、後払いが好まれる傾向はあるものの、従来通りカード決済ほどはその利用率は高くない。男女兼用商材を扱っていた当社の経験則としては、カード決済以外を希望する購入者は「後払い」か「銀行振込」に流れる傾向がある。

「銀行振込」を停止すれば「後払い」が比率が大きくなり、「銀行振込」を停止すれば「後払い」の使用頻度が上がった。「後払い決済を導入したら、売上は上がるのか?」というクエスチョンに対しては、「現状ではほとんど効果がない」というのが現状での回答だ。

それもそのはず。後払い決済自体はまだサービス開始から日が浅く、消費者も「後払い決済があること前提でショッピングしていない」からだ。(当然一部はそういった消費者もいる)しかし、ZOZOTOWNのつけ払いなども急速的にサービス拡張へと進んでおり、後払い決済がより一層「当たり前の決済手段」になることは間違いない。

売上UPのために真っ先導入する必要はないと考えるが、購入者のユーザビリティ向上のためには導入を検討してみると良いであろう。

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