【保存版】世界各国「国際商標権」登録費用・取得期間まとめ

【保存版】世界各国「国際商標権」登録費用・期間まとめ

近年ではOEMという手法が流行り、自社オリジナル商品の開発・販売が低予算から始められることもあり、類似商品がたくさん出回るようになりました。

そのような類似商品が多数販売される混沌としたマーケットで、独自性・オリジナル性を持つために、また自社オリジナルのブランドと酷似した類似ブランドが出回らないようにするために「商標権の取得」は非常に重要です。

グローバル化の波によって、海外進出する企業やブランドが増えている昨今、「商標権を取得すること」は「ビジネスを守る」ことなのです。

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商標権はその国でしか効果をなさない「属地主義」

商標権には「属地主義」が採用されています。

属地主義とは、つまりその国ごとの決まり・ルールに従うことが求められており、商標権の効力は取得した国の範囲内にとどまるということです。

つまり例えば、あなたがAmazonを通してグローバルに自社商品を販売している場合などは、各国ごとに商標権を取得する必要があります。

各国ごとに商標を取得するとなると、グローバル展開している企業にとっては各国ごとの法律や手続きなどを入念にチェックする必要があり、膨大な費用と時間がかかってしまうことになります。

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海外で商標を取得する3つのやり方

海外では商標権を取得する方法が3つあります。

  1. 個別出願
  2. マドリッド協定議定書(マドリッドプロトコル)
  3. 欧州連合商標(EUTM)

個別出願

「個別出願」とは、各国1つ1つの国で商標取得のための申請を行うことを言います。

当然各国の言語の壁だけでなく、複雑な法制度などを知る必要があり、膨大な労力と費用・期間がかかってしまう可能性が高いです。

【個別出願をおすすめする方
・海外進出する国が限定的な企業

 [個別出願] 各国の「商標権」取得費用・期間まとめ

下記は、世界各国の商標権を取得する際に必要な費用・取得までの期間をまとめた一覧です。

※各国別に取得申請した場合の目安です。正確な費用は各社商標取得代行会社によって異なります

取得する国費用取得期間有効期間
日本10~30万円8-10ヶ月10年
アメリカ約15万円 8-10ヶ月10年
EU圏(各国含む)20~30万円6-7ヶ月10年
イギリス8.5~4-6ヶ月10年

マドリッド協定議定書(マドリッドプロトコル)

「マドリッド協定議定書」とは、WIPO国債事務所によって管理されている国際的な商標登録制度のことを言います。

決められたルールに従って手続きを行うことによって、加盟国に一括で商標出願することができます。

これによって、海外への商標登録にかかる負担が少なくなりました。

マドリッド協定議定書(加盟国一覧)

なお、現在マドリッド協定議定書に加盟している国(一括商標申請できる国)は以下のとおりです。(主要国のみ掲載)

・イギリス
・スペイン
・中国
・ドイツ
・日本
・アメリカ
・EU(欧州連合知的財産庁)
・インド
・カナダ

特許庁「マドリッド協定議定書加盟国一覧」は以下の通りです。

マドリッドプロトコルを利用する4つの条件

マドリッドプロトコルによって国債商標を取得するためには、以下の条件にマッチしている必要があります。

  • 日本国内で商標出願中・登録済み
  • 海外商標へ申請する商標は、上記日本の商標と一致していること
  • 指定商品・役務など商標効果範囲が同一もしくは範囲内であること
  • 出願人が日本商標と名義人と一致すること

つまり、最低限「日本国内で商標出願中・登録済み」である必要があります。

参考記事:商標登録の検索&確認~出願方法まで

マドリッドプロトコルで海外商標取得の費用・期間

マドリッドプロトコルによる海外商標の有効期限は「10年間」、各国で行われる取得までの審査はおおよそ「1年~18ヶ月」かかります。

納付先料金
WIPO国際事務所への納付※下記WIPO「手数料一覧表」に基づく
日本の特許庁への納付9000円

WIPO国際事務所への国際商標取得のための手数料はスイス・フランで納付する必要があります。

欧州連合商標(EUTM)

「欧州連合商標(EUTM)」は、1件登録することでEU加盟国全域でブランド保護できる制度です。

※マドリッドプロトコル加盟国とEU加盟国が被っていることもあります

欧州連合商標(EUTM)を利用する条件

欧州連合商標(EUTM)を利用できるのは、以下に住所がある法人です。

  • EU加盟国
  • パリ条約加盟国
  • TRIPs協定締約国

Amazonなどを通してグローバル販売を行っている場合は、EU圏に必ずしも住所(営業所・精算活動拠点)を持っている事業者ばかりではないので、少しハードルがありますね。

欧州連合商標(EUTM)の加盟国

現在、EU加盟国は以下の通りです。

ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、オーストリア、デンマーク、スペイン、ポルトガル、ベルギー、ルクセンブルク、アイルランド、ギリシャ、フィンランド、スウェーデン、キプロス、チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、マルタ、ポーランド、スロバキア、スロベニア、ブルガリア、ルーマニア、クロアチア、イギリス

欧州連合商標(EUTM)の商標取得費用・期限
費用 取得期間 有効期限
1区分  850ユーロ
2区分  900ユーロ(50ユーロの追加)
3区分 1050ユーロ(150ユーロの追加)
10年間

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

国際商標を取得するためには複数の方法があり、それぞれメリット・デメリットがあることがわかったと思います。

商標権の取得には専門知識が必要になり、複雑なケースでは「弁理士」「弁護士」など専門家に依頼しなくてはならないケースが一般的であり、決して安くな費用や期間がかかります。

取得までには時間がかかるので、急ぎの方は一刻も早く申請手続きを行ったほうが良いでしょう。

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