「あなたは仕事ができない人?」となんとも挑戦的なタイトルですが、決してあなたは仕事ができない人だと悪い意味で捉えないでください!
仕事ができる・できないの評価は、上司や同僚からの評価ももちろん重要かもしれませんが、自分自身で「俺はまだまだ成長できるんだ!」という謙虚かつ強い意識を持ってビジネスに取り組むことが大きな成長に繋がります。無知の知を持って、人生一生勉強です!
この記事では、私が経営者目線で見た仕事ができる人(=社員)の特徴をご紹介します。特に一般的な「仕事ができる人」の枠組みではなく、飛び級クラスで役職を総取りするような上位3%の特徴をご紹介します。
こういった記事は、成功哲学的かつ抽象的な内容の記事が多いですが、本記事では経営者目線で実践的かつなるべく分かりやすいよう説明していきます。
1.問題解決能力が高い
仕事ができる人は、問題解決能力が異常に高いです。
よく研究者論文や著名書籍でも論じられる内容だと思いますが、「日本の記憶型教育制度が悪い」と言われる通り、多くの人は物事に正解があると思って行動しがちです。(1+1=2であることが当たり前)しかし、ビジネスの世界にはむしろ正解がある項目は非常少ないです。
上司に「これはどうしたら良いですか?」とすぐ正解を求める人がいますが、これは「仕事ができない人」の典型パターンです。
- Googleで調べれば分かる
- 考えれば分かる
- 聞かなくても良いような関係ない質問
「質問をする=相手の時間を奪っている=2人分の人件費を使っている」わけですから、最低でも2人分の時間給以上の回答が得られる質問をしなければパフォーマンスが悪すぎますね。
質問する際は、必ず「上司さん、◎◎について✗✗という結果が得られたのですが、私は△△という仮説を出して○○してみようと思うのですがどう思いますか?」くらいの簡潔かつ自分の仮説(思考回路)が仕事が出来る上司の思考回路と似通っているかすり合わせられる質問がベストです。
仕事ができる人は必ず相手を上手く使って質問しているのです。
2.人間関係ストレスを無力化する人
「残業がキツイ」「早起きが辛い」など身体的ストレスは別として、仕事ができる人は人間関係ストレスにめっぽう強いです。「強い」というよりは割り切っています。
例えば、就業後の飲み会など「行きたくないな…。」と思ったら行かなくてOKです。生産性がなくくだらない上司や同僚の話なんて聞かなくて良いです。早く帰宅して、家族サービスや自己成長の時間へ費やしましょう。その代わり、就業中は社内の士気を乱さないよう、上司や同僚としっかりコミュニケーションを取れれば返上できます。
処世術とも言いますが、就業中の拘束時間はコミュニケーションをしっかり取って、就業後はやることやってちゃっかり「お疲れ様でした~!(^o^)」と帰宅すれば良いのです。
よく「コミュニケーション」は間違った捉え方をされますが、本来「情報伝達によって理解し合うこと」を意味します。業務の場において、正しい情報を正しく伝えて、業務に支障がないように行うものがコミュニケーションです。間違っても和気あいあいすることが、コミュニケーションだと思わないこと。
3.給料×最低10倍の売上を出す(昇進する方法)
おそらく経営者の方しか知らない話です。既に役職を持っている人間でも一部の人間しか考えていない話です。
まず「仕事ができる人」の定義をもう少し直接的に言うと、結局行き着くところは「圧倒的な業績を上げている人」に他なりません。いくら優れたスキルを持っていようが、それがあなた以外の誰もできないくらいの能力でない限りは特別なものではないのです。そして、結局、スキル=ツールで使い方しだいなのです。
いくら「仕事が速い」「コミュニケーション能力が高い」「責任感が強い」と言ったところで、業績が多少秀でているくらいの人間であれば、その人は経営マネジメント的に言うと、就業年数が経って(企業規模にもよるが)ようやく「プロジェクト責任者」「マネージャー」という立場になるくらいの人物です。真面目に仕事しても、それ以上の役職を持つことはほとんどありえません。(つまり、給料も天井が見えているということ)
ただし、世の中には多くの人と同じように新卒採用から企業へ就職し、いつの間にか役職を得て、次に他社からヘッドハンティングされて転職し、最終的に社長・副社長といった地位に上り詰める普通じゃない人も存在します。
では、彼らはいったいどんなマジックを使ったのか?
よくビジネス雑誌などで見かけるのは、こういったマジック人間は国内の一流大学を通過点として、海外の有名大学を卒業経て、MBAを取得し、企業就職後も数年で営業成績全国No.1取って…なんて見かけますが、(誰もが知る企業でない限りは)ここまでやる必要はありません。(というか、なかなかできないですよね…。)
単純に考えてください。圧倒的な業績を上げれば(それも一発屋ではなく、定期的に)、必然的に企業の見方としては「こいつはウチで働き続けてほしいな。離職しないように給与上げとこ。」に変わります。「結果がすべて」ということです。「真面目にコツコツ」やっている社員ばかりいたら企業は倒産してしまうのです。
ちなみに、雇用される側であれば知らない人が多いですが、一般的に「給与×3倍の売上を上げる=その会社にいても良い最低ライン」と言われています。新卒で月20万円もらっているのであれば、売上60万円分くらいの仕事をしていないと企業にとってはお荷物なわけですね。
「仕事ができる人」はこの数値感覚を知っていて、自分がどれだけの仕事をしなければならないかを知っています。
もしあなたが「仕事ができる人になりたい。昇進したい!給与を上げたい!!」と思っているのであれば、「給与×10倍の売上を上げる」くらいが昇進ショートカットの基準に考えると良いでしょう。
一挙に昇進する人に「営業職」が多いのは、売上数値が目に見えて分かるからです。それ以外の職種であれば「総合職」や責任者としてプロジェクトを成功させるなどインパクトのある実績を出す必要があります。残念ですが、「事務職」「人事」などは業績を上げることには適していないので、転職するもしくは別の方法を考える必要があります。
4.秒速×低コストで失敗する
事業の根幹に関わるような設備的投資・新規事業立ち上げの場合は、経営陣が積極的に携わる必要がありますが、それ以外のビジネスに大きな費用的ダメージを与えない仕事に関しては、「迅速かつ低コストで積極的に失敗する」のが理想です。
もちろん成功するように意識して動くのは当然なのですが、万が一業績が上がらなくても(=売上を上げるという目標においては失敗)、それが大きな損失をもたらすような大失敗でない限りは、その失敗から改善策を導き出し、気持ちを切り替え次の成功へ向けて颯爽と走り始めることが重要です。
これをMBA学っぽく言うと、「PDCAを高速で回す」ということなのですが、日本人には完璧主義者が多いのでこれができない人も多いようです。海外IT企業では、まだサービスが未完成(70%程度)という状態からサービスをローンチし、顧客からフィードバックを得てサービスを完成形態に近づけるというプロセスが一般的です。
こうする理由は、IT業界の変革は一刻を争うスピードで起きていて、1ヶ月のローンチの遅れが先行者利益である何千万ドルを失う可能性もあるからですね。ビジネスパーソンも同じです。30代になったら、40代になったらではなく、20代のうちから40代のベテラン上司くらいメキメキ能力を上げてしまいましょう。
5.失敗方法(=発見)を報告・社内共有する
仕事ができる人は「任された仕事以上のことをする」という特徴は、今まで一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?しかし、これでは少し抽象的で、実際のところ何をやっていいのか分かりにくいのではないでしょうか?
「仕事ができる人」は、業績アップ以外に「失敗プロセスを学ぶこと」の重要性を知っています。
- 失敗すればするほど、我々は成功に近づいている。
- 私は今までに一度も失敗をしたことがない。上手くいかない方法を二万回発見しただけだ
(byトーマス・エジソン)
かの世界的発明家トーマス・エジソンが語るように「失敗=(「この方法ではダメだ」という)発見」ということを知っている人は、上手くいかなかった方法を日報や業務連絡、上司への報告で伝えるようにしています。
なぜ失敗した方法を報告するのかと言うと、上述の通りビジネスの世界では100%正解はなく、失敗方法を知ることで正解に近い結果を出していくしか方法がないからです。失敗ケースを知ることは上手くいく方法を仮説するための重要なツールなのに、社内では上手くいった結果ばかりに話題が行きがちです。これではいけません。
経営者自身が社員にうるさいくらい伝えてルーティーン化する必要もありますが、もともと仕事ができる人は無意識的にこういった重要度の高い内容の情報共有は欠かさず、常に安定した実績を出してくれます。(あなたの周りを思い返してみてください。こういった人物像の知人が見つかるはず)
6.自分基準を抜け出している人
仕事ができる人は、「ビジネスに自分基準を持ち込まない」ことの重要性を知っています。
自分基準で仕事をしている人とは、つまり「自分の思っていること、やっていることがスタンダード(当たり前)だと思っていること」なのですが、この考え方はビジネスの世界では非常に危険な思考です。
- あなたの仕事スピード
- あなたが今従事している職業に関する専門知識
- あなたのコミュニケーション能力
- あなたの仕事に対する責任感
- あなたの同僚からの信頼感
…
…
…
おそらくこうした質問をすると、自分との比較対象は「周りの人間」になる人が多いのではないでしょうか?しかし、これだと井の中の蛙になってしまいます。
1企業の中であなたの偏差値が60でも、業界全体ではあなたの偏差値は40かもしれません。必要なのは「自分の比較対象を業界全土へ広げる」という作業。思い返してみてください。本当に仕事ができる人は、社内の人脈だけでなく、外部にも人脈を幅広く持っていませんか?外部へ人脈を持つことで、業界全体の市場感というのが手に取るように分かるようになります。
先日もTV番組を見ていると「俺はエンジニアとしてこの企業に入ったんだ。なんで、営業職から始めないといけないんだ!」という新卒社員が特集番組で主張していましたが、これこそ自己スタンダードを見誤った一例です。
企業にとっては、エンジニアとして「ただサービスを作れます」の人間であれば、正直彼でなくて良いのです。社員でなく、アウトソーシングで事足ります。しかし、エンジニアの仕事はあくまで「クライアント企業が欲しいサービスを作ること」であって、そのニーズを知るには営業職は向いているのです。多くの企業へ足を運び、欲しがっているサービス、UI・UXのあり方、予算などを知ることができる場が営業職なのです。
「俺はエンジニアだから」「俺は人事だから」「俺は経理だから」というような人間は世界に山ほどいるので、すぐに打ち首にならないためにも数百万人に埋もれたイチ兵士から今すぐ脱却しましょう。
ちなみに、もし外部へ人脈を作ることが難しければ、社長・副社長レベルの人間に「自分偏差値」を診断してもらいましょう。彼らは業界全体のレベルを知っているはずです。自分に何が足らないかも十分説明してくれるはずです。
7.自己成長に快楽を覚えている
自分基準を抜け出し、世界を見るフィルターがなくなった時「今の自分がどれほど無知で仕事ができないか(無知の知)」が分かるようになります。
ちなみに、名の知れない(恥ずかし…!)私でさえ、1人で主だって以下のことができます。
- ECサイト運営(自社ECサイト、楽天市場、Amazon、Y!ショッピングなど網羅)
- ホームページ制作(Wordpress、Photoshop、HTML/CSSなど)
- SEO(ホワイト~ブラックハット、国産・海外製ツールを使ったデータ解析まで)
- ビジネス交渉(マス取引、代理店契約、価格交渉)できるレベルの英語力
- WEBマーケティング(インバウンド、集客、リスティング広告等)
- 経営(マネジメント、組織化など)
- コピーライティング(ランディングページ制作、記事制作など)
- 商品開発(市場調査、OEM&ODM、工場選定まで)
- 会計(経理、節税対策など)
これらはビジネスとしての枠組みですが、私の場合はECにおいては競合他社に負けないくらいの知識と経験があると自負しています。もちろんできないこと(プログラミング、WEBデザイン等)もありますが、これだけ幅広くECビジネスの現場を経験し俯瞰して見れる人は、業界でもそれほど多くないと思っています。
上記のスキルが多いのか「意外と大したことないな…」と思うのかは自由ですが、これくらいの実践スキルがあれば最低でも起業して生計が立てられるレベルではあります。ちなみに、私の場合は「まだまだ知らないことが山ほどある」と知っているので、起業当初から未だに「食事」と「寝る」以外はほとんど時間は1分も無駄ないしないほど意識して、新たな知識学習とアウトプットの場でPDCAの繰り返しをしています。
じゃあ「(私は)頑張っているのか?」と聞かれると「頑張っている」という感覚は一切ありません。仕事というよりは「ビジネス=趣味」という認識で没頭しているだけなのです。そう、キーワードは「没頭」。
元ライブドア社長の堀江貴文氏も「没頭」に関しては持論を展開していますが、起業家・経営者が「なぜ没頭するのか?」と言うと、マズローの欲求5段階説の最頂点にある「自己実現欲求」をビジネスを通して確立する環境があるためです。
物的欲求や社会的欲求ではなく、それ以上の「自己満」をビジネスで満たそうとしているわけです。ビジネス全般に限ったことではありません。
まとめ
敢えてここでは「成功哲学」「自己啓発系」な書籍やセミナーで語られることを抜きで、実践的かつもっとも重要な思考をご紹介しました。私もまだまだ成長・進化の過程ですが、この記事が少しでもあなたの仕事に対する考え方の種になれば幸いです。