「俺だけ生き残る…」年商10億円以下のためのEC販売戦略

EC中小企業戦略

「なかなか売上が上がらない」「顧客獲得のための予算が少ない」「リピート客を増やすことができない」というEC経営者の方の悩みをよく聞きます。

そんなとき私は決まって「リストマーケティングとオムニチャンネルを活用していますか?」と聞きます。そして、ほとんどの場合「活用していない」という回答。年商10億円以下の企業がこれからEC業界で勝ち残っていくために最も必要なこと。本記事では、その具体的な販売戦略をご紹介します。

中小企業が唯一勝ち残るリスティング広告戦略

中小企業・ベンチャー企業がEC運営において市場で存在感を示すための方法は、単品通販モデル、総合通販モデルにつき各1つずつしかないと考えてください。

「リストマーケティング」がECビジネスの生死を握る鍵

具体案に入る前に、リストマーケティングの重要性について解説します。

リストマーケティングとは、見込み顧客の住所、電話番号、メールアドレスを取得して、顧客との信頼構築やセールス販売プロモーションなど販売側からアプローチするマーケティングのこと。

特にリピートが期待できる商材を取り扱っている場合は、リストマーケティングは王様的マーケティングの1つです。なぜなら、例えばリスティング広告から新規顧客を獲得するCPAが数千円かかるところ、一度でも顧客リストを持ってしまえば、メルマガ解除など離脱されるまでは、原価がほとんどかからないメール1通で商品を購入してもらうことも可能になるからです。

メルマガのメリット

だから、よく見る化粧品のランディングページなどで「初回購入時は送料代金のみ!(実質無料)」などで販売しているんですね。リピート客になってもらえば、短期的に赤字でも数ヶ月後は黒字転換していくからです。

人は一度商品をリピートし始めて生活スタイルが確立すると、他の商材へ目が行きにくくなるので中~長期的にお金を落としてくれるようになります。

https://san6go.com/archives/7723

ただし、ここで注意しなくてはならないのが「初回購入で顧客リストが手に入ったからといって、すぐに販促を始めないこと」です。顧客リストは販促できるという側面がある一方、顧客との信頼関係を構築するための重要なコミュニケーションツールです。

一度商品を購入してもらうハードルをようやく超えてもらい、すぐにまた売り込みされたらリピート客になるものなりません。人間は基本的に「売り込み」が嫌いなのです。売り込みせずに買ってもらうために、一度顧客リストを獲得したら信頼構築のためのコミュニケーションをメルマガを通してやるようにしましょう。(DMは一方通行になりがち、電話は人件費が高く付きがちです)

モール型で顧客リスト獲得は「Yahoo!ショッピング」のみ

ここまででリストマーケティングの重要性はなんとなく理解していただけたかと思います。しかし、良いものが分かったからといって、それを行動に移して成果を出すのはそれ以上に難しいです。

例えば、マルチチャンネル販売を考えている方であれば、 Amazon、楽天市場、 yahoo ショッピングが主な進路先になると思いますが、メールアドレス取得が許可されている販路はYahoo !ショッピングただ1つです。

Amazonも楽天市場もマスクアドレス(仮面アドレス)に切り替わってメールが送受信され、 Amazonに限っては販促のためのメルマガ配信は規約違反として許可されていません。また、楽天市場ではメールマガジンの配信は可能ですが、楽天市場のマスクアドレスを経由しての配信になるため自社サイトへの誘導はそれだけ難しくなります。

一方でYahoo ショッピングは、メールアドレスの取得は規約上可能になっており、それだけでなくY!ショップ内からの外部サイトへのリンク貼付けも許可されているため自社サイトへの誘導は比較的容易に行なえます。自社サイトへ集客を強化したい場合に、ヤフーショッピングの出店は非常にオススメなのです。

単品通販モデルVS総合通販モデル

単品通販VS総合通販

単品通販モデルとは、縦長のランディングページで1商品を集中的に販売していくモデル。総合通販モデルは従来のようにジャンルを絞りつつも複数の商品を取り扱うモデルのことを言います。

どちらが良いと断定することはできませんが、運営資金に限りがある中小企業・ベンチャー企業においては一点打撃の単品通販モデルを採用することをオススメしています。業務フロー&仕組み構築がしやすく、商品数が少ないため在庫管理&受注管理などのバックヤード業務の負担が極端に減るためです。

年商1億円以下または社員3人以下(社長を含める)の場合は、単品通販モデルを断言的にオススメしています。

EC研究所のコンサルティング支援サービス

なお、弊社では中小企業向けコンサルティング支援サービスの中で、現在総合通販モデルを運営していたとしても、商品ごとに単品通販モデルの一部を取り入れたり、単品通販モデルを運営している方であれば、業務フロー改善、商品撮影(外国人モデル起用)、A/Bスピリットテスト、コピーライティング校正まで売上UPに直接的に関わる業務サポート支援をさせていただいております。

GOODポイントは適材適所に取り入れながら、柔軟なサポート支援を目指しております。

単品通販モデル「一点集中ランディングページ→リピート戦略」

単品通販モデル1商品に注力する単品通販モデルの場合は、縦長ランディングページを制作し、A/Bテストを繰り返しながらCVRを高めつつ、リピーターを増やして新規顧客単価を減らしていくことで利益を安定させ最大化させていく戦略が非常に強力な販売モデルです。

新規顧客に常に広告費をかけていくほど資金的な体力が必要で気が休まないEC運営方法はありません。自社サイトを運営しているのであれば、1度購入してくれた購入者に対してプッシュ型のDM配信ができるようになるので、満足度の高いアフタフォローをすることで広告費がかからないロイヤルカスタマーを増やして利益率を高めていくのが最もオススメな手法の1つです。

また、2回以上のリピート顧客化率を計算することで、1回目購入時のCPA>粗利になっても黒字化分岐点を明確にすることができるようになります。メディアレーション(=広告による新規売上÷広告費)で言えば、リピート率にもよりますが最低0.8以上を目指すと良いでしょう。

総合通販モデル「フロントエンド商品→バックエンド&リピート戦略」

総合通販モデルのような1ショップで複数の商品を販売する場合も、リピート獲得は必須です。ただし、単品通販モデルのように同じ商品を何度も購入してもらうための施策というよりは、商品そのものというよりも、むしろショップブランド自体のトータル満足度を高めることでショップのファンになってもらうことでリピート客を増やしていきます。

具体的には、フロントエンド商品とバックエンド商品を店頭に並べるようにします。例えば、ファッション系商材であれば、まずはズボンやスカートなど中単価商材よりも、より回転率の高く手の出しやすいTシャツやタンクトップなどを利益度外視で販売していく方法です。(モール出店→自社サイトへの誘導が最も効果的です)

楽天などのモールへ出店する場合、すでに集客力が非常に大きいため、満足度の高い安価な商品をあえて最安で販売することで1度目の購入までのハードルを極端に下げることができます。

1度の購入でお客さんは信頼的ハードルが一気に下がるため、購入後のアフターフォロー(返金保証、サイズ交換など)などファン化させるための施策が行き届いていれば、その後はモールより購入ハードルの高い自社サイトや中単価商材への誘導したとしても安心して商品購入まで進んでくれます。

顧客維持のためのオムニチャンネル戦略

総合型通販モデルに限らず、単品通販モデルであっても、商品やショップのブランディング構築をしていくためには、顧客との信頼構築を図るためにリストマーケティングだけけでなく信頼関係の向上や維持するためのオムニチャンネル戦略が必要になってきます。

オムニチャンネル戦略とは、あらゆる販促チャネル(自社ECサイト、モール、SNS、実店舗、サポートセンターなど)を連携させて顧客にアプローチする考え方やその戦略のこと

ブランディングを活用した販売促進を行っている企業は「商品を売るのではなく、経験を売る」ことを非常に上手に行っています。

例えば、有機野菜などを取り扱う宅配ネットサービスであるOisixは、野菜を買うという単純な購入体験から生産者と繋がるという経験を提供したり、忙しい人のために栄養が考えられた主菜・副菜をつくるために必要な最低限な食材のみを宅配レシピとともに提供していたりします。

一見原価以上にコストがかかるように見えますが、生産者の顔を見せることで安心感が生まれ購買につながったり、今日の夕食を考える手間などを省くために栄養管理を考えることは、店舗スーパーで安く食材を購入する以上に価値があると考えている人も多くリピートに繋がりますし、お試しセットからリピート客化までの導線がはっきりしているためプロセスが簡略化され、ほとんどコストがかかっていないのです。

上記のように経験価値は商品価値以上にInstagramなどSNSで口コミが広がりやすいのも特徴の1つです。こういった+αの経験を販売~商品到着までに散りばめることで、購入者はよりあなたの商品に好意を寄せてくれるようになります。

リストマーケティング×オムニチャンネル戦略が鍵

リストマーケティングにより購入者へのアプローチからリピート顧客化し、並行してオムニチャンネルから顧客との信頼構築、ブランディング向上、口コミが広がりやすい環境の設定を行うことが中小企業がEC業界で生き残るための強力な販売戦略です。

どのEC事例を見ても、一貫して中ー長期的に上手くいっているEC企業はこの2つを同時に取り入れています。短期的な売上を意識するのであれば、芸能人・タレントの起用、アフィリエイトによる報酬単価の高騰、広告宣伝費の投下だけでいいですが、上述の通りリピート顧客リストを活用しない運営は、競合の参入や悪評、法改正などどこかで大きな壁に直面した際に売上を急降下させる原因にもなりかねません。

顧客との接点を複数持ち、かつ商品やショップ自体の信頼構築を図っていくことは、乱立する市場から頭一つ分抜き出るための強力なスパイスなのです。

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