失敗しない楽天出店に向けてチェックすべき7つのこと

失敗しない楽天出店のチェックポイント

楽天市場の出店を検討している方のために、出店後に失敗しない運営ができる7つのポイントをご紹介します。

初期出店料は決して安くはない

楽天市場に出店するのであれば、まず何よりも先に考えるべきは「出店料」そして「月額のランニングコスト」でしょう。楽天市場の出店料・月額手数料に関しては、以下の記事に詳しく紹介しているので参考にしてください。

楽天市場の出店料と失敗しない出店タイミング

EC研究所のクライアント様の事例やECビジネス経営者さまの話を聞くと、一部楽天市場からの特別プランをオファーされた方以外では、その9割以上が「スタンダードプラン(月額50,000円)」のプランで楽天へ出店されています。

楽天出店シミュレーション

月額シミュレーションツールを使うと、おおよそ月間売上高100万円あたりから「スタンダードプラン」が最も月額費用を抑えられる計算になります。「楽天出店は始めてだから…」といって「がんばれプラン」「ライトプラン」を検討される方もいますが、「がんばれプラン」は1年契約で売上が月商100万円を超えても途中でプラン変更ができないのでオススメ出来ません。

「ライトプラン」の場合は、3ヶ月契約と契約期間が短く、初期出店費用の支払いもスタンダードプランの360,000円に比べて、179,400円と割安なので、最も費用負担を軽減しながら楽天んへ出店する場合は、ライトプラン(3ヶ月)で出店し、月商100万円を超えるタイミングでスタンダードプランへ移行すると初期費用を支払う時期をずらすことができてオススメです。

楽天出店をライトプランから始めるのが割安とは言っても、他モールに比べれば高額であることは間違いないので、事業の余裕資金と相談してください。

他モールに比べて入金サイクルが遅い

楽天市場へ出店している方の多くの悩みの1つに、「楽天は入金サイクルが遅い」という悩みがあります。たしかに、Amazonは2週間毎が締め日で3~5営業日以内に入金、Yahoo!ショッピングでは入金サイクルを選ぶことができ、手数料は多少かかるものの最短で月6回(5日、10日、15日、20日、25日、末日締めの3~5営業日以内の入金)まで売上金の受取りを設定することができます。

一方で楽天市場はどうかと言うと、2017年4月移行に楽天ペイ導入後は「前月26日~当月10日の売上分が、当月末に入金」「当月11~25日の売上分が、翌月15日に入金」になります。他モールが締め日から3~5営業日の入金に対して、楽天は約20日のブランクがあるのでモール出店の中では入金サイクルが悪いと言わざるを得ないでしょう。

楽天市場入金サイクル

左記表は2017年4月「楽天ペイ」導入以前の入金サイクル表。右記表は以降の最新入金サイクル表。

楽天ペイが導入される前は、さらに入金サイクルが悪かったため徐々に改善はされているものの、楽天出店企業の話し合いの場ではまだまだ出店者にとって満足のできる数値には至っていないようです。

ユーザー層は比較的女性が多い

楽天へ出店するのであれば、御社が取り扱っている商材に需要があるのかを事前にチェックしなくてはなりません。あなたの商材は男性用ですか、それとも女性用でしょうか?

楽天の統計発表では、見栄えの良い「男性比率:女性比率」が均等なデータ発表していますが、実際に出店して商品を販売してみると明らかに女性ユーザー層が多いことが分かります。アパレルや食品関連、美容系商材のレビューの多さを見ても明らかです。

つまり、女性層を狙った商材を扱っている場合は、AmazonやY!ショッピングよりもまず楽天への出店はマストであり、非常にオススメです。

ECコンサルタントは迷惑営業マン?

楽天市場へ出店すると、楽天ショップ売上UPのための秘訣やポイントを教えてくれる「ECコンサルタント」という担当者がつきます。最初は「楽天ショップの運営アドバイスもしてくれるし、親切そうだな~。」と信頼感を持ち安堵するのですが、しばらくすると何かと電話がかかってきて「楽天市場の広告」をオススメしてくることがあります。

楽天ECコンサルタント

しかし、出店者の多くの方が「ECコンサルタントが言うなら!」と張り切って広告費を支払うのですが、一部の広告を除いてほとんどの楽天広告どれをとってもほとんど結果が出ずに終わるのが現状です。

ECコンサルタントにも「広告枠を売る」というノルマがあるので営業マン的に広告を勧めるのは仕方がないのかもしれませんが、「それならもう少し効果のでる広告枠を用意してくれ!」という声も多いため、楽天出店直後の広告枠は少し注意した方が良いかもしれません。

ただし、ECコンサルタントとのコミュニケーションは悪いことばかりではなく、ECコンサルタントと直接付き合いができてくると具体的な数値は教えてくれないものの、取り扱っている商材の競合がどの程度売上が上がっているのか、どうすれば売上を上げることができるのか施策をアドバイスしてくれることもあります。

楽天市場への出店は、私たちがクライアントになるというよりは対等な立場として取引先になる側面もあるので、広告枠を敢えて購入してECコンサルタントとの親睦な付き合いを進めていくことも1つの戦略としてはアリなのです。

電話でのお問い合わせが増える

楽天が店舗型出店であることや、ユーザー層に女性が多いということに関係があると思われますが、楽天へ出店すると電話でのお問い合わせが多くなります。

楽天市場では営業日時間の電話窓口を用意していないと、出店停止措置やショップの一時閉鎖措置など運営上問題になる対応が厳しく取られます。

一般的に電話対応は時間や労力が大きくかかるので、人件費がかさむようになります。大手企業の電話窓口でも、コストコールセンターへ繋がるまでに何度もボタンをプッシュして接続までに時間をかけたり、あえて電話対応人数を減らすことで繋がるまでに時間をかけるのは、売上に繋がらない割に莫大な人件費がかかるからですね。

楽天へ出店し商品が売れてくると電話でのお問い合わせは比例して増えていくので、少人数体制で楽天ショップを運営するのであれば、お問い合わせが多くなってきた段階で電話対応を外部委託したり、低価格でクラウドソーシングすることをオススメします。

回遊率UPが必要か考える

楽天ショップを運営していると、ニュースレターで「スマホ最適化をしましょう」「回遊率を上げましょう」という内容が定期的に届きますが、それは「専門店」「リピート客」がいるショップに効果はありますが、通常は楽天ユーザーは「楽天ショップ内で比較する」のではなく「楽天に掲載されている商品ごと」で比較するので、回遊率UPの施策などはする必要はありません。

具体的に言うと、例えばあなたが「カラコン」を扱っていたとして、都合よくあなたのショップ内のカラコンだけから商品を購入する顧客はいないということです。当然のことながら、楽天はオンラインショッピングモールなので、他社のカラコンと比較しながら最終的にどれを購入するか決めるのです。

もちろんファン・リピート客が増えてくれば、(優良顧客が他社へ流出しないように)顧客のニーズを確実に解決するため商品バリエーションを増やしてもOKです。しかし、そうでない限りは、ショップ制作に時間やコストをかけても売上UPに直結しないので注意が必要です。

単品通販モデルが売上を飛躍的に上げる

実は楽天で売上を上げて、利益を出していく方法は(ブランド力のある大手企業を除いて)1つしかありません。それは「1商品に対してランディングページ(縦長ページ)を作り込んで販売していくこと」です。つまり、何百、何千といった商品を扱うのではなく、数種類の商品のみで1つ1つの商品ページを徹底的に作り込んでいくということです。

御存知の通り、価格.comを始めインターネットの発達によって、価格比較は簡単にできるようになりました。十分な商品の魅力説明なしでは商品は価格(つまり安さ)でしか売れていかない時代になっています。

また、日本は世界的に裕福な国なので、安さだけで商品を買うような消費者は発展途上国などに比べて少なくなってきています。まして、モノの価値を見る目は年々肥えてきており、いかに付加価値をつけて高く売るかがECビジネスで生き残る1つの道筋にすらなっています。

「数千、数万と商品を出せば売れるだろう」と安易なロングテール戦略で戦っても、今後はEC市場で生き残ることは難しいでしょう。楽天SEOではよく売れる商品ほど上位表示されますが、ページが作り込まれていない商品、付加価値を提供できていない商品は、どんどんページ後ろへ追いやられていき結果まったく売れないショップになってしまうので注意しましょう。

楽天出店、まずは資料請求

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