欲しい商品をおねだりして買ってもらうサービス「おねだりサービス」
こんにちは、貿易コンサルタント兼EC戦略アドバイザーの岡田です。
今日は私たちがいつも何気なくお金を払って買っているモノ・サービスについて、
「そもそも私たちはなぜモノを買うのか」について、そのトリガー(引き金)になる部分を一緒に考えていければと思います。
人がモノ・サービスを買うトリガーを知っておけば、より高い成約率でモノ・サービスを販売することができます。
ビジネスは集客が一番むずかしいですから、サイトへのアクセスが少ない内でも成約率を高くできれば、
効率よく売上を上げることができますね。
私たちがモノを欲しいと思うシチュエションの一例
私たちがモノを欲しいと思うシチュエーションには、主に以下のことが挙げられます。
・生活に必ず必要だから欲しい(インターネット回線、車など)
・生活をより快適に過ごしたいから欲しい(パソコン、スマホ、プリンターなど)
・かっこいい(かわいい)から欲しい(衣類、財布、キーケース、インテリアなど)
・(無意識に)モノを衝動買いするとストレス発散になる、からほしい(ファッション、おしゃれなモノなど)
もちろんこれがすべてではないでしょうが、
主には上記のようなシチュエーションの時に人はモノを購入したいと考えるとします。
では、このシチュエーションで実際の購買行動まで行くまでには、
どのような壁があるかというと、主には「経済的な問題」ですね。
いやらしい話でもなんでもなく、人は自身が持つ「経済的な余裕」と「モノの価値」で天秤でどちらが重いか
無意識に判断します。
もし「経済的な余裕」の方が重ければ購入は諦めますし、「モノの価値」の方が重ければ購入します。
「モノの価値」は人の意識で変わる
ここでセールス覚えておくべきなのは、実質的に経済的な余裕は変動しませんが、
モノの価値は人の意識によって変動するということです。
どういうことかというと、例えば女性がアパレル店で商品を見ていて、
「あ、これ可愛い!でも、ちょっと私には派手かな・・・」というシチュエーションがあったとしますね。
しばらくそのお客さんが商品を見ていると、おしゃれなスタッフさんが、
「こちらの商品はいま大人気商品であと在庫が1個しかないんですよ!」と言ってくるとどうなるか。
お客さんは「え、あと1個しかないの?だったら、買ってしまおう」と言って、
勝手に頭のなかで商品の価値を上げてしまいます。
しかし、実際には今日は在庫があと1個しかないだけで、
洗練されたPOSシステムによって、明日には新しい在庫が送られてくる可能性もありますし、
他の店舗だったら何個も在庫が残っている場合だってあるのです。
これが、モノの価値は人の意識によって変わるということです。
セールスとは、言わば「天秤において、モノの価値を増幅させること」であり、
お客様の心の中で、経済的な余裕よりもモノの価値の方が大きくなれば、自然と商品を購入してくれるのです。
これを理解しないまま、むやみにモノの価格を下げて、
こちらからお客様の経済的余裕に合わせて商品を売ろうとするから、利益が残らなくなってしまうのです。
モノの価値を増幅させる方法
モノの価値を増幅させる方法は、たくさんあります。
アパレルのお店に入った時のことを考えてみましょう。
・店員に何かでお世話になった時(返報性)
・店員に「在庫はあと1点しかありませんよ」と言われた時(希少性)
・店員に「お似合いですね~」と褒められた時
・彼氏(彼女)に「かっこいいよ!(かわいいよ!)」と言われた時
・店員に「今ならキャンペーンで◯◯がオマケでつきますよ!」と背中を押された時
・店員に「実は今ならキャンペーンで2点購入で◯%OFFですよ!」とお得感を出された時(アンカリング効果)
これらは営業マンであれば誰しもが使ったことがあるセールスだと思いますが、
価格を下げることなく、「モノの価値」を高めることができる方法です。
最近非常に面白いなと思ったサービスで、おねだりサービスがあります。
このサービスは、サイトに来た顧客が欲しいと思った商品を、
夫や彼氏などにおねだりして買ってもらうためのシステムです。
一見需要がなさそうなサービスですが、以上の解説を考えてみても、
非常に理にかなったサービスだと言えるでしょう。
モノやサービスを高く売りたければ・・・
物販ビジネスは「いかに安く仕入れて、いかに高く売るか」だけの非常にシンプルなビジネスです。
そして、私は常々「安く仕入れるよりも、高く売れ!」と伝えているのですが、
安く仕入れるスキルに長けている人はいても、高く売ることができる人はほんとうに少ないです。
しかし、「高く売る」ことは想像するよりもはるかに簡単で、
「顧客のモノに対する意識」を変えることで達成できます。
顧客の経済力を変えることはできない。
売るモノの価格を変えることはできない。
しかし、そもそも「モノの価値」とは、顧客が勝手に決めていることであり、
その規準を「セールス」によって変動させることはできるのです。
「モノを安く仕入れる」ことができるスキルを身につけたら、
次は「モノを高く売るスキル」を身につけてください。
物販ビジネスで主に必要になってくる2つのスキルが融合すれば、
1ランク上のビジネス展開が可能になりますよ。