こんにちは、貿易コンサルタント&EC戦略アドバイザーの岡田です。
今日は法人、個人事業主問わず、誰でも関税率が6%~12.7%安くなる関税割当制度のご紹介です。
輸入業をやっている方であれば、必ず知っておいた方が良い情報なので、この機会に申請してみてはいかがでしょうか?
関税割当制度とは?
関税割当制度とは、一定の輸入数量の枠内に限り、無税又は低税率(一次税率)の関税を適用して、需要者に安価な輸入品の供給を確保する一方、この一定の輸入数量の枠を超える輸入分については、比較的高税率(二次税率)の関税を適用することによって、国内生産者の保護を図る制度です。
つまり、ある一定量までであれば、一時税率という有利な税率で商品を輸入することができる制度です。
関税割当制度の対象者
本制度の対象者は、以下の2つを満たす方です。
- 公表に掲げる皮革又は革靴の事業を申請日の属する月の6か月以前から行っている法人 又は個人事業者で、自己の営業のために「自ら輸入」しようとする者
- 申請日前1年間に、二通関以上で「自ら輸入」した貨物(貨物の種類は問わない)の輸入申告価格の合計額が50万円以上又は一通関100万円以上となる実績を有する者
関税割当制度の税率一覧
参考:経済産業省
一次税率が適応される割当枠は、おそらく私たちのような小規模事業では超えることはありません。
関税割当後の税率は以下の通りです。
- 牛馬革 30% → 13.3%~16%
- 牛馬革(その他のもの) 30% → 12%
- 羊革・やぎ革(染着色等したもの) 30% → 16%
- 革靴 30% 又は¥4,300/足 の高い方 → 17.3% ~ 24%
関税割当制度は、革製品に適応される制度で、革靴であれば最大で12.7%も仕入原価が下がることになります。
これはやらなきゃ損ですね!
関税割当制度申請に必要な8つの書類
関税割当制度の申請時には、以下の8つの書類が必要になります
- 社員証 (社員が申請する場合に限る)
- 各種健康保険証
- 運転免許証
- 各種年金手帳
- 各種福祉手帳
- 住民基本台帳カード(写真入りのものに限る)
- 外国人登録証明書又は在留カード
- 旅券(パスポ ート)
関税割当制度申請時に提出する書類
参考ページ:平成27年度の皮革及び革靴の関税割当てについて
1.関税割当申請書(省令様式第1) 1通
2.事業内容確認書(公表様式第2) 1通
3. 個人事業者本人の印鑑登録証明書 原本1通
4.営業を行っている自宅又は事務所建物(自宅及び事務所建物で営業を行っている場合 は両方)の不動産登記事項証明書の原本又は賃貸借契約書の写し
5.個人事業者本人が未成年の場合には、未成年者登記事項証明書 原本1通(申請日 前1か月以内に交付されたもの)
6.個人事業者本人の上記第5申請者の要件表中の事業による事業(営業)収入のある「平 成26年分の所得税の確定申告書B(第一表及び第二表)」及び「平成26年分収支内 訳書」(青色申告者は「青色申告決算書」)の控えの原本1通(税務署の文書収受印が あるもの)
7.申請日の属する月の6か月以前から表中(上記第5の1の申請要件)の事業を行って いることを証する「個人事業の開(廃)業等届出書」の控えの※原本1通(税務署の文 書収受印があるもの)
8.申請要件を満たす申請日前1年間において、二通関以上「自ら輸入」した貨物(貨物 名は問わない)の輸入申告価格(CIF建て)の合計額が50万円以上又は一通関 100万円以上となる実績の事実を証する次の書類 各1通(一通関毎)
(イ)締結した輸入契約書の写し 1通
※輸入者の署名入りの発注書(Purchase Order)及び輸出者の署名入りの見積書 (Proforma Invoice)により代替することができる。また、輸入者及び輸出者の名称、 住所等が特定でき、かつ、契約日、貨物名、契約数量(輸入数量)、契約金額、船 積地、船積予定日等が明記された電子メールの写しも可とする。
(ロ)自己の名において輸入通関した実績金額に係る貨物の輸入代金決済の事実を証す – 7 – るT/T送金(外貨送金依頼書及び計算書の両方)等の書類の写し 1通
(ハ)輸入許可通知書等(次のaからcまでに掲げるいずれか一の書類)の写し 1通
a 輸入許可通知書
b 輸入(納税)申告書(税関様式C第5020号)(税関の許可印が押印されて いるもの)
c 国際郵便課税通知書(税関様式C第5060号)(配達郵便局の日付印が押印 されているもの)
(ニ)輸入通関実績に係る貨物の船荷証券(B/L)又は航空運送状(※1 AWB)の写し 1通
(ホ)輸入通関実績に係る貨物の仕入書(インボイス)の写し 1通
※1 AIR WAY BILL(AWB)とは荷送人により、または荷送人に代わって作成された非譲渡証券で、航空会社が受託貨物を発送するため、荷送人との間で契約を結んだことを証明する世界的に統一された様式です。
↑ダンボール等に貼り付けてあるやつですね
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その他、関税割当制度について知りたい方はこちらから
申請日が限られていることに注意
関税割当制度を受けるためには、指定された日時に申請する必要があります。
↑27年度の申請日時(受付時間は、午前10時から午前11時45分まで、及び午後2時から午後4時まで)
申請窓口